【妄想レビュー】『お一人将棋マシーン マワール君ジュニア』

妄想レビュー

【妄想レビュー】『お一人将棋マシーン マワール君ジュニア』

相手がいなくても将棋ができるとしたら……。

そんな将棋好きの心を揺さぶる機械が登場した。その名も『マワール君ジュニア』

円形の台座の上、一つの座布団の前に厚みのある深い色味の将棋盤が置かれている。

その奥には、黒い布で囲われた箱状のフレームが吊るされている。小さなメリーゴーランドのようと言えばイメージがしやすいかもしれない。

製作したのは、名古屋の北、北名古屋市(分かりやすい)にあるクーボ井戸端製作所。

所長の句母井戸(くぼいど)さんによると、きっかけは「孫が将棋をやってくれなくなってねえ。それで作ってみるかってなったんだわ」とのこと。

座布団の上に座ると、将棋盤を挟んだ向かい側に鏡がある。

そこに映るのは自分の姿。しかしこれは自分ではなく、将棋の対戦相手ということだ。

円形の台座が回転して、反対側へ自分が移動する仕組みである。

「コンピュータと対戦するやつがあるのは知ってるけどねえ、あれは味気ないんだわね」

所長のこだわりはこの鏡。相手がいるということで、気分が高まる。

そのための演出として、黒い布で覆われたフレームの中にはカツラやメガネ、ジャケットなどが置かれている。

台座は黒い布の中に人が入ると一時停止。着替えが終わると反対側へ移動する。

「対戦したい相手を色々替えられるところがいいんだわあ」

替えられると言っても、服やカツラを買って置いておくだけのことで、彼がネットで着替え用の服を選んでいる姿を想像すると少しせつなくなる。

なお、現在は回転スピードを調整中とのこと。

試乗のときは振り落とされてしまったが、いち早く市販化されることを願う製品だ。


※妄想レビュー:この世に存在しない様々なコンテンツを完全な妄想でレビューしています。