スズキコージさんの絵本『ドームがたり』の感想です

大人におすすめナンセンス絵本

主人公のドームくん(原爆ドーム)の表情がとてもいいです。
原爆が落ちたあとの絵がすごすぎて息が止まります。
映画を見終わったような読後感がありますよ。


スズキコージさんの『ドームがたり』のストーリー

ドームは、もともとチェコ人のヤン・レツルさんが設計した広島物産陳列館。買い物する人で賑わっていた広島物産陳列館もやがて、戦争に巻き込まれていきます。そして、ある日原爆が広島に落とされる。その後も広島で生き続けるドーム。ドームは今も広島の人々を見ています。

第23回日本絵本賞を受賞しているそうです。(スズキコージさんと賞は個人的には馴染みませんね)


絵から伝ってくる戦争への想い

原爆ドーム、戦争の話なので、面白いという観点はあまりありません。

すごいのは、原爆が落ちた後の絵

この絵はほんとうにすごい。

時が止まり、言葉を失うっていう表現が合いそうです。

実際、最初にこのページを開いたときは、しばらくの間、だまって絵を見続けました。

あと、主人公のドームの表情はいいですね。さすがスズキコージさんです。たまりません。

 

原発問題にも言及するのはさすがです

この絵本は、震災、そしてその後の原発のことにも言及しています。

原発施設は、内部の構造まで描かれていて、海に汚水が流れているところまで分かる。

周囲には防護服でガスマスクを着た人が大勢います。

ガスマスクをつけた人(イメージです)


何かを訴えかけてくるんですよね。自分の生活の裏側に、つまり、のほほんと生きている自分のすぐ裏側に、深刻で根の深い問題が潜んでいることを意識しないといけないと思いました。

何もかも知るのは無理でも、生活の中で、おこなっていることの前後に何があるのかは、知っておきたいですね。

でも、この絵本は原発の話では終わらず、また広島のドームと日常のシーンに戻ります。

最後は優しい余韻につつまれます

この絵本は、あらゆる年代の人たちに読んでほしい。


ドームがたり
アーサー・ビナード  (著), スズキコージ (イラスト)
出版社:玉川大学出版部
発売日: 2017/3/11
本のサイズ:30.4 x 25.8cm
ページ数:34ページ
価格:1,760円(購入時の価格です)
主人公:ドーム(原爆ドーム)
登場人物:ヤン・レツル、広島のひとびと
登場動物:イヌ、ウシ、タコ、サカナ、トリ、コウモリ、ネコ、クマゼミ
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