※この記事は2015年5月に発行した私のフリーペーパー『yumetuna(ユメツナ)』のコンテンツです。最近行ったものではないので、ご了承ください。
栄と実家編の後半です
そして実家へ
さて。名古屋の中心の栄から、北へ少し行くと、私の実家があります。
月に一度は帰っているので、久しぶりという訳ではありませんが、『夢』と『せつなさ』を探しに、向かってみます。
最近は帰っても両親が出かけていることが多く(パチンコの場合が多い)、一人で過ごすことになりますが、今回も誰もいませんでした。
階段を上り、私が以前使っていた部屋へ入ります。

扇風機置き場になっていました……。
『せつなさ』充満してますね。押入れを開けてみると、奥の方に、本や漫画が残っていました。

「ドラえもん」は、カバーがなくなっていましたが、買ったのは小学生のころですね。パラパラとページをめくると、どの話もくっきり覚えていました。
すごい。なんだかとても感動。ドラえもんすごい。
「火の鳥」も小学生のころでしたが、近所の本屋さんで見つけて、おばあちゃんにおねだりして買ってもらったのを覚えています。
当時は「小学何年生」という雑誌を買ってもらっていて、当時700円もするこの漫画は、結構無理を言って買ってもらったのです。おばあちゃんの部屋で、必死に説明したのを思い出しました。
あと、アガサクリスティの「ABC殺人事件」の文庫本は、大学の卒業旅行でアメリカに行ったときに持っていった本です。
卒業旅行は、仲間がハワイに行くと言い出して、私はそんなミーハーなところには行きたくないと(天邪鬼なのです、私)、独りでロサンゼルスに行きました。2週間ぐらい。
大学ではバンドをやっていたのですが、当時ブームだったLAメタルのバンドに憧れて、ライブハウスや古着屋さんを巡りました。
着いた空港に保険証を忘れたり、日本語が分かると言っていた、ダウンタウンの安いホテルではまったく日本語も通じず、とにかく大変でしたね。治安も悪くて。
でも、日本人が自分一人のライブハウスで朝方までバンド見たり、いわゆる観光地も、バスに乗り継ぎあちこち行きました。バス停の場所が工事で変わっていて半日歩いたこともありました。
親切なおじさんに二度も会ったりして。
そんな中、ホテルですることがなくて、この文庫本をずっと読んでいました。ああ、懐かしい。
実家ではつい昔のことを色々思い出しますね。夢や希望もたくさんありました。
と同時に時間の流れを、家の中を見回すと感じてしまいます。やっぱりちょっとせつないかな。さあ、そろそろ帰りましょう。
自宅へ戻るため地下鉄へ
ふたたび地下鉄に乗ります。
夕方のこの時間でもけっこう人が乗っています。『夢』と『せつなさ』を探して街に出た私ですが、振り返ってみると『せつなさ』の方が多く見つかりましたね。体質的にせつなさセンサーが敏感に反応するのかもしれません。
もう少し『夢』の方も見つけたいなあと、夢の見つかりそうな場所を頭の中で考えていると、いつの間にか少しウトウトしてしまったようです。
はたと目を開けると、車両には私一人だけになっていました。
地下鉄なので、外は真っ暗で、今どこを走っているのか分かりません。
乗り過ごしていないか心配になって、後ろの車両を見ると、む? 後ろの車両がありません。
穴があいたようになっています。あわてて、立ち上がり、前へ移動しました。
一番前の車両に乗っていましたので、運転手の所まで向かいました。
むむ? 運転手もいない……。
前方を見ると、何やら黒い渦のようなモノがぐるぐると近づいて来ていました。
う、うわあ~。

そして私は、がばっと布団から身体を起こしました。
ああ、夢か。
……。
と言うことは、俺ずっと寝てただけ!?
そ、それは切ない。(しかも夢オチかいっ!)
お後がよろしいようで。
チャンチャン。
※この記事は2015年5月に発行した私のフリーペーパー『yumetuna(ユメツナ)』のコンテンツです。最近行ったものではないので、ご了承ください。昨年今回紹介した栄のテレビ塔のあたりはリニューアルされていて、オシャレなお店もできているようです。コロナが落ち着いたら行ってみようと思っています。