※この記事は2018年6月に発行した私のフリーペーパー『yumetuna(ユメツナ)vol.5』のコンテンツです。最近行った内容ではないので、ご了承ください。
今回の目的地は、覚王山(かくおうざん)です

フリーペーパー「ユメツナ」編集責任者のくぼいです。
毎回、地元名古屋を紹介しながら、このフリーペーパーのテーマである『夢』や『せつなさ』を探しています。
栄、名古屋城、東山動植物園、名古屋港と紹介してきましたが、今回は、覚王山(かくおうざん)へ行くことにしました。
昔からよく来ていた場所ですので、当時のことも思い出しながら、あちこち巡って、素敵な夢やせつなさを発見できればと思います。
さて、覚王山という場所を説明させていただくと、名古屋の中心からは東、以前紹介した東山動植物園の手前あたりのエリアで、地下鉄では東山線の覚王山駅で降りることになります。
名古屋駅からだと、およそ二十分くらいでしょうか。
車だと、名古屋駅から広小路通を東に進むと到着できます。明治時代に、覚王山日泰寺が創建されたのに合わせて、その周辺を覚王山と呼ぶようになったそうです。
地下鉄の出口を出た所から覚王山日泰寺に辿り着くまでの参道は商店街となっていまして、様々なお店が並んでいます。
私が若い頃も駄菓子屋さんや食堂などとともに、若い人が集まる雑貨屋さんやカフェがありました。
当時とはお店が変わったりはしていますが、今も雰囲気は変わっていなくて、タイムスリップしたような、独特な空気感を感じます(せつなさポイントですね)。
覚王山祭りでした

さて本日、この参道で覚王山春祭りが開催されていました。

出店が並んでいて、人で賑わっています。

入り口のところで、なぜかQUEEN(イギリスのロックバンド)のコピーバンドが演奏していて、いきなり怪しげなパンチを受けました。コールアンドレスポンスをして盛り上がっています(聴いている人が、QUEENをご存知なのかは分からず)。
この覚王山春祭りは、出店やイベントが地元覚王山の人たちで行われているようです。
ハンドメイドマーケット(アクセサリーとか、革小物とか、絵とか)も一緒に開催されているので、手作り感があふれています。

人混みをかき分け、出店を見ながら、参道の緩やかな坂を登っていきます。
この参道に沿って、お店も並んでいるのですが、大学の頃の知り合いの実家がこのあたりにあったのを思い出しました(場所は特定できず)。
さらに進むと、お店も減り、一般の住宅が増えてきました。
そういえば、以前雑貨屋さんを始める前に(私、以前雑貨屋さんを営んでいたことがあります)、偶然入ったお店が、内装業をやっていて、その場で自分のお店の電気工事などをお願いしたことを思い出しました。

古い学習塾か何かの建物をリノベーションした良い雰囲気のお店でしたが、もう無くなっていました。
ちょっとせつないですね。
日泰寺のお釈迦様の元へ

さて、今回の目的地の日泰寺に着きました。
ご存知ない方はびっくりするかもしれませんが、覚王山日泰寺には仏教の開祖、お釈迦様の仏舎利(遺骨)が安置されています。日本ではここだけだそうです。
「覚王」というのは、お釈迦様のことで、日泰寺の「日」は日本、「泰」は、タイ国のことだそうです。
なにやらとても壮大。
お釈迦様のお遺骨があるなんて、夢を通り越して、異なる世へ着いてしまいそうです。
特定の宗派に属しておらず、日本の各宗派の方が持ち回りで管理されているとのこと。とっても不思議。
ちなみに私は神社仏閣が子どものころから好きでした。
小学校の頃は、仲間と自転車であちこちのお寺や神社へ行っていました。
あ、急に、思い出したことがあります。建中寺というお寺に行ったときのこと。
私のTシャツのお腹側からハチが入ってきたのです。Tシャツを引っ張ってハチを出そうとしたのですが、袖口からあと少しの所まで移動したハチは、二の腕の裏を刺してから出ていきました。
痛い。
一緒に行った仲間が「早く毒を吸うんだ」と言ってくれたのですが、二の腕に口は届かず、届かないよう、どうすればいいんだようと、泣きそうになったのでした。
いや泣いてたかも。ああ、この思い出が今回のせつなさ最大ポイントになりそうです(しかも覚王山関係なし)。

気を取り直して日泰寺の境内に入ります。門をくぐると右手に、五重の塔が立っています。立派です。
実はこの日、お釈迦様の誕生日だったそうで、本堂の入り口に行列ができていました。

列に並んで、お水(甘茶だそうです)をお釈迦様の小さな像にかけてお詣りしました。
あとで調べてみると、このお釈迦様の像は年に一度だけ公開されているようで、とてもありがたい気持ちになりました。
(次回に続く)