【妄想レビュー】 BOOK『アリストテレスとテレスコピック』

妄想レビュー

全編手書きの小説『アリストテレスとテレスコピック』のコミカライズ版。
原作を意識したのか無視したのか、全編文字フォントだけで描かれた漫画は、読みにくさを忘れさせる意欲作だ。
小説版は作者が文字をすべて手書きで書いて、そのまま出版したものだった。作者の字の汚さやインクの滲みやかすれもあり、とても読みにくかったが、善意の第三者がテキスト起こしをし、ウィキペディアに投稿したため初めて内容が理解できたという読者が多くいた。
そしてこのコミカライズ版は、絵を文字フォントだけで描いたということで、キャラクターが判別しづらい。途中からあきらかに面倒になったようで、「I(アルファベットのアイ)」と「O(アルファベットのオー)」しか使わなくなってしまいっている。結果、人物は皆、頭がOで体がIとなり、人物の区別は絵ではつかなくなっている。
セリフが手書き文字になっているのは(とても読みづらいが)、小説版へのリスペクトであろう。


『アリストテレスとテレスコピック』
著者:ありさん
出版社:半額館
価格:462円+税 
この世に存在しない様々なコンテンツを完全な妄想でレビューしています。