みんながきゅうりさんのことを心配して、色々身につけてくれるその先の展開。とにかく最高です。スズキコージさんの絵本どれがいいか聞かれたら、まずこの一冊をオススメします。
スズキコージさんの『きゅうりさんあぶないよ』のストーリー
きゅうりさん(野菜のきゅうりです)はある日、街へ出かけようとします。
その途中途中で、知り合いの動物たり(クマや牛や犬やニワトリなど)から、そっちへいくとあぶないよって言葉をかけられます。
知り合いの動物たちは、声をかけるだけではなくて、自分の身につけているものを貸してくれます。それらを身につけ、もはや何者かわからなくなった、きゅうりさんは最後に街に着くと・・・。
ちなみにこの絵本、きゅうりさんだけ野菜で、あとは動物が登場人物です(登場人物ではなく、登場動物か)。
きゅうり無双化への道
このきゅうりさんあぶないよの面白さは、ページをめくるたびに、みんなから借りたものを身につけて、変化していくきゅうりさんの姿です。
きゅうりさんはきゅうりです(人っぽいですけど)。
ロールプレイングゲーム的に言えば、新たな武器・防具を身につけ、無双化していく感じ。
最後の方には、もはやきゅうりではなくなっています(何者?)。
ストーリーもとくにないのですが、同じ繰り返しが、エンディングの驚きに結びつきます。
エンディングはここには書きませんが、そうなるの!?って驚きます。
最後のページで物語は終わるのですが、実はさらに仕掛けが。
それは裏表紙。
ここで再び、えーーーーってなりますよ。
この絵本は今も普通に販売していますし、値段も手頃。とにかくオススメの一冊です。
きゅうりさんは私生活が謎
きゅうりさんは、なんとなく独身かなって思います。
年齢不詳ですが、みんなからの心配される感じは、若者なのかなって気がします。どうでしょうか。
肩から斜めにポシェット的なバッグをかけています。
きゅうりさんは街はずれ(ちょっと山の方にある感じです)の小さな家に住んでいます。
家の中が気になります。食べ物が気になります。
色々気になりますね。
きゅうりは何を食べるのだろう。
街には動物ばかり。食べられちゃうんじゃねえの?と不安になります。
しかし、なぜ街にいるのはみんな動物なのに、きゅうりさんだけ野菜なのか?
そういえば、最後だけ人間も出てきますね。これまた不思議。
このあたりはいくら考えても分かりません。
そういう世界もあるってことで納得して楽しんでいます。
もしスズキコージさんを初体験するなら、この絵本をおすすめします。
※スズキコージさんの本は、廃版になっていたり中古で高額販売されている場合がありますので、ご注意ください。
きゅうりさんあぶないよ
スズキ コージ (著)
出版社:福音館書店
発売日: 1998/11/10
本のサイズ:21.6 x 20.4 cm(タテxヨコ)
ページ数:24ページ
価格:743円+税(購入時の価格です)
主人公:きゅうり
登場動物:クマ、シカ、ハリネズミ、ネコ、ウシ、イヌ、ニワトリ、カラス、ブタ、ヤギ、ネズミ
登場人物:こども、おとな