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スズキコージさんの絵本『?あつさのせい?』の感想です

大人におすすめナンセンス絵本

暑さのせいなのか、登場人物の道徳心を揺さぶってくる行動に、ツッコミを入れまくりたくなります。裏表紙のナゾに答えを見つけてくれる方が現れてほしい。


スズキコージさんの『?あつさのせい?』のストーリー


ウマのはいどうさんが、駅のベンチに帽子を忘れたことから物語が始まります。その帽子をみつけた、キツネのとりうちくんは、その帽子を自分のものにします。トイレで帽子をかぶった自分の姿に、うっとりしたとりうちくんは、バッグを忘れてしまいます。今度は、ブタの三吉が、そのバッグを自分のものにして・・・。次々と人(動物)の落し物を自分のものにしていく動物たち。タイトルのごとく「あつさのせい」なのでしょうか?


道徳心を揺さぶられる行動

面白ポイントは、登場動物全員が、人(動物)の持ち物を平気で自分のものにしちゃうところ。

ああ、いいものがある!、自分に似合う!ってそのまま持って行ってしまいます。

いいのかお前たち!っと自分の道徳心が彼らにツッコミを入れたくなりますが、あつさのせい?っていうタイトルを先に知っているためか、あ〜また自分のものにしちゃったよーって、諦めながら楽しんじゃいます。

子供にはよくない影響があるかもしれませんので要注意。

置き忘れられるシャンプーの瓶やキャラメル

ふと思ったのですが、わらしべ長者と同じ構造ですね。

でも、この絵本では、何かを拾っても、かならず何かを落としてしまうので、いつまでたっても長者にはなりません。

残念ですが、これもあつさのせいですから、仕方がないですね。

 

見るたびとても気になる裏表紙


裏表紙には、銭湯から出てきた牛の山口さんがいるのですが、その前方に、大きなクレーンで映画の撮影をしている人がいるのです。

うしろには巨大なレフ板(光を反射させて影をなくす道具)を持っているスタッフもいます。

これがよくわからない。

たまたま撮影しているようには見えない。

クレーンの上に乗っている映画監督っぽい人が指を立てて、もう一度と言っているようにも見えます。

これは自分には、演技指導しているように見えるのです。

もし、そうだとすると、ううーん、絵本の中のお話全部が映画ってこと?といやあ、わからない。

ぜひみなさん絵本を見たら、どう感じるか教えてほしいです!

ここまで書いて、もう一度絵本を開いたら、どのページの絵も、白いフレームの中に描かれています。

これってもしかしたら映画のフレーム(枠)なのではないか?

いやあ、どうなんでしょう?

よく分からないのもあつさのせいでしょうか?


※スズキコージさんの本は、廃版になっていたり中古で高額販売されている場合がありますので、ご注意ください。

?あつさのせい?
スズキコージ作
出版社:福音館書店
発売日: 1994/9/15
本のサイズ:18.2 x 29.7cm (タテ x ヨコ)
ページ数:32ページ
価格:1,200円+税
主人公:はいどうさん(ウマ)
登場人物:紳士(後ろ姿)
登場動物:とりうちくん(キツネ)、三吉(ブタ)、山口さん(ウシ)、よしこさん(ヒツジ)、ぶこさん(クマ)、ネコ