とにかく絵が美しくて最高です。シャガールみたいな幻想感もあります。主人公の行動はめちゃめちゃで、そこも楽しめるポイントですね。
スズキコージさんの『ガブリシ』のストーリー
ガブリシはいつも行動がおかしい。例えば、紙に描いたニンジンを馬にあげたり、鳥に飛び方を教えたり、動物園のゴリラの檻の中に入っていたり。そんなおかしな行動が次から次へと紹介されていきます。
僕にはシャガールに見えます
ストーリーに深みはありませんが、この本のすばらしところは、ずばり絵です。
スズキコージさんの絵が本当に良いんです。
この絵本では、ロシア語の載った紙が切り絵のように貼られていて、その上から絵の具が塗られています。
ロシア語の紙は雑誌かなあと思います。
この切り絵のパキッとした感じと、複雑に塗り分けられた背景と、キャラクターのビヨビヨ、グリグリの線が相まって素敵なんです。
繊細さも感じつつ、スズキコージさんらしい大胆さも混ざっていて、調和を感じます。
シャガールみたいな。
絵本の絵としてではなくアートとして見ています。
ずっと見てられます。
この貼り紙を使ったスタイルの絵は、けっこうあるのですが、このガブリシは、このスタイルの代表かもしれません。
内容は、シュールでナンセンスですが、絵はどのページも美しいんです。
レイアウトも秀逸。
最後のセリフはスズキコージ さんオリジナル?
この絵本は、ユリアン・トゥーヴィムさんの「ガブリシ」のという詩をベースに、お話としてスズキコージさんがふくらまして絵本にしたとのこと。
ガブリシの行動ははちゃめちゃで、ページをめくるたびにとても楽しいです。
で、気になるのが最後のページ。
大きくカタカナで「バカ」って文字が書かれているのですが、これが元の詩にあるのか、それともスズキコージさんのアレンジなのか、そこがとても気になります。
どうなんだろう?
※スズキコージさんの本は、廃版になっていたり中古で高額販売されている場合がありますので、ご注意ください。
データ:
ガブリシ
スズキコージ 作
出版社:ブッキング
発売日: 2008年7月20日
本のサイズ:29.5 x 22 cm(タテxヨコ)
ページ数:32ページ
価格:1,600円+税(購入時の価格です)
主人公:ガブリシ
登場人物:街の人、動物園のお客さん、コーヒーを飲む女性、バスの乗客、噴水に集まる人、海辺の人登場動物:イヌ、ウマ、ウシ、トリ、ウサギ、ゴリラ
スズキコージ 作
出版社:ブッキング
発売日: 2008年7月20日
本のサイズ:29.5 x 22 cm(タテxヨコ)
ページ数:32ページ
価格:1,600円+税(購入時の価格です)
主人公:ガブリシ
登場人物:街の人、動物園のお客さん、コーヒーを飲む女性、バスの乗客、噴水に集まる人、海辺の人登場動物:イヌ、ウマ、ウシ、トリ、ウサギ、ゴリラ