何回見ても新たな発見がある、魔法のような絵本です。
最初の駅の賑わいと、汽車で移動中の出来事と、次から次へとワクワクが止まりません。
『エンソくん きしゃにのる』のストーリー
「ほげたまち」に住む、「エンソくん」という男の子。ある日、田舎に住むおじいさんのところに一人で遊びに行きます。初めての一人旅。
駅から汽車に乗って、田舎に住むおじいちゃんのところまで行くまでのお話です。
駅の賑わいが、旅への期待感を醸成しています
ひとり旅のワクワク感、ドキドキ感が、ページを開いた瞬間から伝わってきます。
初めての旅に出る、エンソくんの表情。たまりません。
ほげたまちのほげた駅には、人や動物がいっぱいいます。この駅のシーンがほんとにすごい。
駅の前から、改札、そしてホーム。にぎやかなだけでなく、あちこちに物語があり、想像がふくらむ。
見るたびに新たな発見があります。
もう何回見たか覚えていないくらい見ているのですが、それでも、あれ、ここにこんなものが!? あ、この動物さっきのページであそこにいた!とか楽しくて仕方ないです。
あと駅の形もへんてこです。途中で出てくる駅も変わっていて素敵。
しかし「ほげたまち」ってへんな名前。「ほげた」ってもしかして、どこかの方言でしょうか?(すいません、調べてません。)
ちなみに途中の駅は「ほんと駅」、目的地の駅は「ほいざ駅」です(どれも意味不明)。
高原の「ほんと駅」では、羊が乗り込んできて、エンソくんの乗っていた車両も羊だらけに。ここも楽しいです。
犬がくわえているヒモのなぞ
駅にいる犬がなにかひも状のものを加えているのですが、その犬、ページをめくるたびどこかにいるのです。
めちゃくちゃ気になります。
しかも、最初のうちはそのことに気づかなかったので、なおさら気づいたときにびっくりして感動して。
おーーっつとなりました。
ぜひ探してみてください(くわえているひも状のものは何かいまだにわかりません)。
あと、ほげたまちから汽車が出て行くところ。手前の細長いトラックに乗っている、細長い動物(でかいです)がいるのですが、何の動物か分かりません。(スズキコージさんの絵本には何かよくわからない動物がよく出てきます)
あとは、えきべんですね。
美味しそうなのですが、周囲に本当の羊がいる中で、羊の形をしたコロッケが出て、ちょっとシュールな感じでした。
※スズキコージさんの本は、廃版になっていたり中古で高額販売されている場合がありますので、ご注意ください。
スズキ コージ (著)
出版社:福音館書店
発売日: 1990/9/15
本のサイズ: 19.5 x 27 x 0.7 cm
価格:800円+税(購入時の値段です)
ページ数: 32ページ
主人公:エンソくん(人間の男の子)
登場人物:街の人、駅員、乗客、エンソくんのおじいちゃん
登場動物:犬、羊、馬、牛、猫など