【名古屋探索】夢とせつなさを探して(名古屋城編2)

夢とせつなさを探してタイトル 名古屋城編 名古屋探索

※この記事は2016年2月に発行した私のフリーペーパー『yumetuna(ユメツナ)vol.2』のコンテンツです。最近行った内容ではないので、ご了承ください。

前回の話はこちら。

名古屋城の手前で武将に遭遇

入場門をくぐると奥から声が聞こえてきました。

何かイベントやっているようです。近づいてみると、鎧を着た男性たちが寸劇をしていました。

中部地方の人ならご存知かもしれませんが、「名古屋おもてなし武将隊」という名古屋をPRしている有名人です。

有名人だというのは彼らの名前を聞けばすぐ分かります。

織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、前田利家、加藤清正、前田慶次。

ほら、有名でしょ。

みんな尾張地方(名古屋あたりですね)出身。

目の前にいる彼らが尾張出身かは分かりませんが。お客さんもたくさんいます。寸劇もコミカルなやりとりを交えてなかなか良かったです。

一生懸命さもあって、嬉しくなりました。

ただ彼らはどうやら2代目だそうです。初代の人が今何をしているかを考えると、ちょっとせつなくなりそうです。

※現在の名古屋おもてなし武将隊については以下より。

名古屋おもてなし武将隊
名古屋にゆかりのある武将6人と、陣笠隊の4人で結成された「名古屋おもてなし武将隊」のウェブサイト。

本丸の名古屋城へ

さて、いよいよ本丸へ向かいます。お堀にかけられた橋を渡り、中へ進むと、本丸御殿の復元工事をしていました。

本丸御殿というのは、天守閣の手前にあった大きな建物で、訪れた将軍の宿として使われていたそうです。

こちらも第二次世界大戦で焼失してしまったのですが、復元工事をしていて、一部が公開されていました。

靴を脱ぎ、リュックサックもロッカーに預けて(中を傷つけないため)中を歩きます。

ヒノキの木の匂いが、新しい木の明るい色と相まって気持ちよいです。

復元した建物がまた、何百年の時を経て未来の人が見ることになると思うと、を感じます。いい感じです。

名古屋城の天守閣からの見晴らしはとても良い

そしてついに天守閣へ。

天守閣は七階建て。

エレベーターで六階まで一気に昇り、そこから階段で一番上の展望台へ行きました。

名古屋の街が一望できます。

中央にはお土産物売り場がありました。

うーむ、金ピカです。

名古屋城とか金鯱とかのよく見ると三百円くらいのものもありました。

一瞬買おうかと思いましたが、この冬、断捨離をしようと決意している私は買うのをあきらめました(ほんとはちょっと欲しかった)。

徳川家康が命じて作り、以降徳川家の居城となったこの名古屋城。

この展望台がつまり、一番偉い人がいた部屋ということですね。

そう思うとけっこう狭い気もします。どんな暮らしぶりだったのでしょうか。

あちこちのんびり散歩したりもしていたのでしょうか。

私は歴男(歴史好きな男子)ではありませんが、想像の中で歴史の一場面が動き出したりして面白いです。歴史小説でも読んでみようかと思いました。

さてここから一階ずつ階段で降りて、展示されているものを見て回りました。

鎧兜や刀、屏風の絵や、ジオラマ、石垣の石を引っ張る人や、実物大の金鯱の模型など、いかにもな展示です。

外国から観光に来たらしき人が「オダノブナガ〜」「トヨトミヒデヨシ〜」と口にしていました。

※2022年10月時点では、工事のため天守閣は登れません

お堀に鹿がいたような気がします

天守閣を出て、本丸を抜けたところで、お昼ご飯を食べることにしました。

きしめんはご存知でしょうか。簡単に言うとうどんがひらぺったくなったものですが、コシもありませんし、汁も甘辛くて、うどんとは別のものです。

子供の頃から食べていますが、慣れてない人にはそのヘニャヘニャの食感をどう感じるかちょっと気になります。横の人は味噌カツを食べていました。

お店を出たところで、急に思い出したことがあります。

それはお堀の中に鹿がいたということ。

昔の記憶ですが、確かに鹿を見たことを覚えています。さっそくお堀のところに向かって覗いてみました。

うーん、いませんね。

お堀は広いので、もしかしたらどこかにいるかもしれません。結構歩いて疲れたこともあり、ぐるっと探すのはあきらめました。ちょっと残念です。

鹿といえば、テレビがアナログ放送からデジタル放送(地デジ)に移行するときに、チデジカという鹿のキャラクターがいました。

若い人は知らないかもしれませんね。

今どうしているのでしょうか。どこかの倉庫の奥にそっと置いてあると思うと、これはせつないです。

ぐたっとパイプ椅子に腰掛けるように置かれている鹿の着ぐるみ。実はその中にまだ人が入っていて、その顔を見るとなんと疲れた自分の顔が……。

そして私は、がばっと布団から身体を起こしました。

ああ、夢か。

……。

と言うことは、俺ずっと寝てただけ!?

そ、それは切ない。(しかも前回に続いて、同じ夢オチかいっ!)

と、自分にツッコミを入れたところで、ふいに肩をトントンと叩かれました。

あのう、もう閉館なんですが……。

周りを見ると誰もいなくなった、お堀の近くにあるベンチで一人眠っちゃってたの〜!?

お後がよろしいようで。チャンチャン。

※この記事は2016年2月に発行した私のフリーペーパー『yumetuna(ユメツナ)vol.2』のコンテンツです。最近行った内容ではないので、ご了承ください。

名古屋城
〒460-0031 愛知県名古屋市中区本丸1−1
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp
(現在天守閣は入れません)