スズキコージさんの絵本『おがわのおとをきいていました』の感想です

大人におすすめナンセンス絵本

意を決して小川(精神をジャンプしようとする主人公の女の子。その覚悟が絵から伝わってきて、応援したくなります。緑色いっぱいのスズキコージさんの絵も素敵です。


スズキコージさんの『おがわのおとをきいていました』のストーリー

裏庭にある、小川をとびこえようとする、主人公のはなめんちゃん。小川の前で、決意を固めています。
いざ飛び越えようとすると、キリギリスや、ガマガエルや、小川にいるフナたちが話しかけてきます。
はなめんちゃんは飛び越えることができるのでしょうか。


挑戦イコール人生かもね

とにかく、主人公のはなめんちゃんの、気持ちが伝わってきます。子どもの決意に元気がもらえます

こんどこそ小川を飛び越えるぞっ。

その気合いが絵から伝わってきます。

飛び越える前には、あごのあたりに気持ちを集め、ううっと唸ります。

大人から見たら小川の幅は、それほど広くないのですが、はなめんちゃんが緊張しながらも、決意を固めているのがわかります。

川の幅(イメージ)


自分にも子供のころ、そういうことがあったかなあと思い出してみます。

水たまりを飛びこえるとか階段を1段飛ばしするとか歩道橋の上から、傘を手すりにかけてスーッとすべらせて、それに間に合うように走って降りるとかそれくらいのことはありました。

あとは食べたことのない食べ物を食べる前とか。

小川を飛び越えることもあったかもしれませんが、具体的なシーンは思い出せませんでした。

みなさんも、子供の頃、そういうチャレンジをしていますよね。どこかで、やってやるぞ!と挑戦することがあるっていうのが人生ですね(急に人生を語る男)。

 

さて、この絵本は、どのページも緑色が絵のほとんどを占めています。これが気持ち良いです。

スズキコージさんの絵は、いつもインパクトのある強い絵が多いのですが、この絵本は、自然の気持ちよさが表現されています。

家の裏庭の小川らしいのですが、けっこう田舎なのか、木々や草が生えていて、人工物は見えません。

これが気持ち良さを感じさせるのでしょう。

スズキコージさんの色使いが、この絵本の良さですね。

 

さらりとした紙質に癒やされてしまいますな

触り心地の良い表紙がたまらないこの絵本は、表紙カバーの紙がいいです。とてもいいです。

何がいいって、さらさらなんですね。

多くの絵本は、表紙のカバーがなかったり、カバーがあってもツルツルの紙だったり。

この絵本は、とにかく触りごごちが良くて、持っている喜びがありますね。
絵の雰囲気とも合っています。

 

みなさん、本や雑誌の紙質って気にしますか?
私はとても気にしています。紙の選択の良さで、その雑誌を買いたくなるくらい、気にします。

紙質フェチかも。

私が好きなのは、サラサラなマットな紙で、軽いもの。

特に雑誌って、サイズが大きめですから、持ったときに軽いのは使い勝手的にもよいですね。

※スズキコージさんの本は、廃版になっていたり中古で高額販売されている場合がありますので、ご注意ください。

おがわのおとをきいていました
スズキコージ 作
出版社:学研プラス
発売日: 2005/7/1
本のサイズ:21.6×24cm
ページ数:32ページ
価格:1,200円+税(購入時の価格です)
主人公:はなめんちゃん
登場動物:キリギリス、ガマガエル、フナ、シカ